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生分解マルチは、環境に優しい。でも、扱いは簡単ではありません。

7月3日
読了時間: 3分

さつまいも栽培では、「マルチ」と呼ばれる黒いフィルムを畝に張ることが一般的です。

マルチには、地温を保って生育を促したり、土壌の乾燥を防いだり、雑草の発生を抑えたりする大切な役割があります。品質の良いさつまいもを育てるためには、欠かせない資材の一つです。

畑一面に張られた黒いマルチは、農業ではよく見かける光景ですが、その多くは収穫後に回収し、産業廃棄物として処分されています。


Tファームでは、環境への負荷を少しでも減らすため、生分解マルチを使用しています。

このマルチは、役目を終えると土壌中の微生物の働きによって水と二酸化炭素に少しずつ分解されるため、回収する必要がありません。

プラスチックごみを減らせるだけでなく、畑にマルチ片を残しにくいことも大きなメリットです。

しかし、生分解マルチには一つ、大きな特徴があります。

それは、「自然に分解される」ということです。


生分解マルチを用いた畝立て
生分解マルチを用いた畝立て

環境に優しいからこその難しさ

生分解マルチは一般的なポリエチレンマルチより価格が高く、導入コストも決して安くありません。

さらに、土と接している部分から少しずつ分解が始まります。

そのため、畝を立ててから作付けまでの期間が長すぎると、マルチの強度が徐々に低下してしまいます。

そこへ強風が吹けば、マルチが破れたり、飛ばされたりすることもあります。

過去には1シーズンで3回もマルチを張りなおしたことも…。

つまり、「早めに準備しておけば安心」という資材ではないのです。



畝立てのタイミングが品質を左右する

では、いつ畝を立てれば良いのでしょうか。

答えは、一つではありません。

土の状態はどうか。

さつまいもの苗はいつ用意することができるのか。

苗を作付けするときの天気は日差しが強い日ではないか。

これらを総合的に判断し、「今だ」というタイミングで畝立てを行う必要があります。

早すぎても遅すぎても、良い結果にはつながりません。

環境に配慮した資材だからこそ、その特性を理解し、適切な時期に使用することが重要になります。



見えない判断が、おいしいさつまいもにつながる

畑では、作物を植える前から多くの判断が行われています。

どんな資材を使うのか。

どのくらいマルチを用意する必要があるか。

いつ畝を立てるのか。

いつ苗を植えるのか。


こうした一つひとつの判断が、その年の収穫を左右します。

Tファームでは、環境へのやさしさと、作物づくりの品質、そのどちらも大切にしたいと考えています。


生分解マルチは、その想いを形にするための選択の一つです。

目には見えない準備や判断を積み重ねながら、今年も安心してお届けできるさつまいもづくりに取り組んでいます。

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